9/22(Fri)
2019年7月08日 18:52 更新
かいせつ先輩
仕事でもプライベートでも、心が折れそうになることってたくさんあるよね。ストレスが多い今の時代を生き抜くためには、柔軟に対応できる心を育てる必要がある。そこで注目されているのが、レジリエンスという言葉なんだ。
今回オススメしたい授業は、「折れない心を育てるレジリエンスの高め方」。
本授業では、レジリエンスを高める方法について学ぶことができるよ。「レジリエンスって何?」という基本を知ってから高めるための具体的な方法を学べるから、レジリエンスに興味がある人はぜひチェックしてみてね。
猫田くん
レジリエンスって言葉がそもそもわからないんだけど、どういう意味?
かいせつ先輩
レジリエンスとは、回復力や復元力、弾力性などと訳される、心理学で使われる言葉だよ。ストレスを受けるような状況でも素早く回復し、柔軟に対応できる能力という意味で使われることが多いね。
レジリエンスを高めることで、ストレスの多い現代社会でも心身の健康を保ちながら生活できるようになるんだ。レジリエンスの意味や効果については、授業内で先生も解説してくれたよ。
菅原先生:もともとレジリエンスというのは、物理とか工学とかそういう物のレジリエンスから言葉ができました。物質や物体へ外力が加わった後で元の形状に戻る能力や弾力性ですね。ソフトテニスボールを握っても、元に戻るというイメージです。
そこから人とか生き物のレジリエンスというふうに言葉が使われるようになりました。困難から早く立ち直る能力や強靭性という意味ですね。アスファルトという過酷な状況でも力強く生えている植物のイメージです。
レジリエンスは心に傷を負った方や過酷な環境で育った方に、心の傷がどのような悪影響を与えるかというところから研究が進められていたそうです。過酷な環境のなかで力強く成長されている方もいて、段々人のポジティブな側面からレジリエンスの研究が注目されるようになってきました。
ここで、レジリエンスの定義の3区分をご紹介します。まず、回復力としてのレジリエンス(適応力、順応力)。これは木が防風に吹かれても、しなるだけで元に戻るイメージです。次に、抵抗力としてのレジリエンス(元々の力)。
風があってもびくともしない木がありますよね。レジリエンスも人によって逆境の受け止め方や反応が違います。そして、再構成力としてのレジリエンス(変化した後の力)。
木が折れてしまってもまた新しい木が生えてくるように、心が折れてトラウマになってしまったあとの変化が研究されています。今日は1つ目の回復力としてのレジリエンスについて見ていきます。
よくある心が折れる出来事として、いくつか挙げました。仕事でもプライベートでも、心が折れそうになることはたくさんあると思います。
こういった出来事を上手く乗り越えるというのが、レジリエンスの考え方です。
レジリエンスの誤解と真実ということで、本から引用してきました。レジリエンスはネガティブ感情を持たないこと、超人的な特徴を備えている人が持っているものと誤解されがちですが、そうではありません。
ネガティブ感情を持ちつつ役割や意味を理解し、回復・再起力に富んでいるのがレジリエンスが養われている状態です。レジリエンスは誰でも養うことができるので、元から持っていないからと考える必要はありません。
レジリエンスの効用の一例は、こちらです。今回は「折れない心を育てるレジリエンスの高め方」ということですが、心が折れないようにするだけではなく、状況を客観的に見るとか人との関係を作るとか、自分の強みを発揮するといった効用がトレーニングを通じて現れてきます。
かいせつ先輩
ここからは、授業内で先生が解説してくれた「折れない心を育てるレジリエンスの高め方」を学んでいくよ。レジリエンスを高めるためには何が必要か、そのためにどんな方法が有効か知ることができるから、しっかり学んで実践してみてね!
菅原先生:6つのレジリエンス・コンピテンシーというものが定義されているので、ご紹介します。
レジリエンスの高い人を研究した結果、この6つの特性が共通して見られます。なのでこの6つを養うことで、レジリエンスを高めることができます。
レジリエンス・コンピテンシーを高めるためにはレジリエンス・スキルを学んで自分の生活に取り込み、繰り返し活用することが必要です。
今回はレジリエンス・コンピテンシーのうち「自己の気づき」に関連した話が出てくるので、先にご紹介します。自己の気づきとは、自分の思考や感情、行動、生理的反応に注意を払う能力です。自分に気づくことがすべての根幹となるので、6つのなかでも特に重要なものですね。
続いて、一般的に考えられている「ポジティブは良く、ネガティブは悪い」というイメージが正しいのかどうかというところをお話します。ネガティブな方に目がいきやすい方っていらっしゃると思うんですよね。
でも、その人に1日とか1週間ずっとネガティブなことばかり起きているというわけではなくて、ポジティブなことも起きているけど目がネガティブにいきやすいと思うんです。
なので、表現する言葉を知っているとポジティブな出来事に気づきやすいですし、ポジティブな出来事を見ることで気持ちが高まったり行動力が増したりしますので、ポジティブな言葉を覚えて生活のなかで意識的に見るようにすると良いですね。
また、ネガティブな感情も気づくことがやはり大事になってきます。ネガティブな出来事があったときに、自分の感情がどういう状態なのか把握して、その感情がなぜ生まれているのか見ることができるようになります。ネガティブな言葉も知っていることが大事ですね。
では、ネガティブな感情のメリットを考えてみましょう。スライドに載せた事例の場合を考えるとわかりやすいかもしれません。例えば事例1であれば、罪悪感を感じるからこそ自分の仕事の効率を上げてフォローする時間を作るという行動の変化が起きるかもしれません。
また、罪悪感を感じないと部下のフォローをしようとも思わないままなので、罪悪感を感じることは大事ですよね。また事例2であれば、恥ずかしいと思うからこそ次は失敗しないようにしよう、段取りを上手くやろうと改善するために行動を起こせると思います。
このように、ネガティブな感情が悪いのかというと決してそうではありません。自分の成長や行動の変化に結びつくというメリットがあります。だから、ネガティブな感情が悪いとか、ネガティブな感情を持たないようにするとは考えないでほしいんですね。
ただし、ネガティブな感情の扱い方として悪い例があります。1つ目は、ネガティブな感情を封じ込めようとすること。感情って封じ込めようとすればするほど気になって振り回されてしまうんです。2つ目は、ずっとくよくよと思い悩むこと。感情に振り回され続けてしまいますし、良くありませんね。
大切なのは、ネガティブな感情と向き合って距離を置くことです。どうやって向き合うかというと、まずネガティブな感情にラベルをつけます。自分は怒っているのか悲しんでいるのか、感情が悶々としている状態からきちんと言葉にすることです。
次に、その感情を作り出した自身の内側の原因を探してみます。先ほどの部下のフォローができていない事例でいうと、忙しくてフォローできていないのが外側の出来事ですね。それに対してなぜ罪悪感を感じるのかというと、自分の役割として部下のフォローをするのが大事だと思っているから。
それが内側の原因です。自分自身に好奇心を持って、良い悪いの評価を加えずにこれらを書いてみることが良い方法ですね。文字にすることで自分を客観的に見られるようになるので、距離を置くことができるようになります。
距離が置けるようになると、何が良いのか。ヴィクトール・E・フランクルさんという心理学者の方がこのように話しています。刺激をネガティブな出来事、反応を自分の行動だと考えていただくと、その間に空間が持てると。つまり、感情と距離を置くということですね。
具体例をお話します。部下のフォローができていない上司の場合は、間が持てないことで罪悪感を感じて心を痛めてしまうことが考えられますね。
でも罪悪感を感じている自分と向き合い、自身の課題と向き合って、自分が実現したい未来の選択ができます。例えば自身の仕事を見直して、フォローの時間を作るという行動につながりますね。
生活のなかで、是非これから紹介するエクササイズをやってみてください。まず、ネガティブな出来事に出会ったとき、どのような感情が湧いたかを書き留めてみましょう。最初は、今までにあった心が折れた出来事について書いてみても良いかもしれません。
次に、その感情を作り出した自身の内側の原因を、自分なりに考えて書き留めてください。そして、その感情が何か役に立っているとしたら、どのように役に立っているかを考えて書き留めてください。自分の感情や考えを書くことで客観的に見ることができるので、是非やってみてくださいね。
かいせつ先輩
ここでは、授業を受けた方の質問とそれに対する回答を紹介していくよ!
部下のフォローができない上司の例でいうと、こんな感じで書き留められると思います。
Q1:レジリエンスが低い人は、心が弱い人なのでしょうか?
A1:レジリエンスを高める方法を知らないだけだと思います。自分の心の見つめ方とか、力の発揮の仕方とかを知っているかどうかですね。
Q2:どのタイミングで感情と向き合えば良いでしょうか?
A2:ネガティブな出来事があってから、ちょっと時間が取れたときに書いてみると良いと思います。その場で書くのは難しいことが多いと思うので、その日の夜とかですね。
Yumiさん
11
学んだ 弱いんじゃなくて、レジリエンスを高める方法を知らないだけ!やったー救いあるー!
折れない心を育てるレジリエンスの高め方 #1
2018年5月13日放送美樹さん
10
学んだ 専門の人でなくても、同僚や友人、家族と話すだけでも整理が出来るようになる
折れない心を育てるレジリエンスの高め方 #1
2018年5月13日放送Naokiさん
7
学んだ ネガティブな感情は誰にも見られないノートなどに書き出してみよう。
折れない心を育てるレジリエンスの高め方 #1
2018年5月13日放送慎也さん
6
学んだ グリット=やり抜く力
折れない心を育てるレジリエンスの高め方 #1
2018年5月13日放送友紀さん
6
学んだ レジリエンス=困難から早く立ち直る力
折れない心を育てるレジリエンスの高め方 #1
2018年5月13日放送悠子さん
5
学んだ ビビること多いです! そこで客観視するのも難しいですけど、自分の強みを探したり、長所に気づけることに繋がりますね!
折れない心を育てるレジリエンスの高め方 #1
2018年5月13日放送淳史さん
5
学んだ 今、心にあることを書き出して、客観視してみる
折れない心を育てるレジリエンスの高め方 #1
2018年5月13日放送Naokiさん
4
学んだ 感情は豊かに持とう。両極端な持ち方はしなくていい。
折れない心を育てるレジリエンスの高め方 #1
2018年5月13日放送Miyoshiさん
4
学んだ あるがままを受け入れ、一喜一憂しないというマインドフルネス理論と、異なる心理学なのでしょうか?
折れない心を育てるレジリエンスの高め方 #1
2018年5月13日放送Naokiさん
4
学んだ レジリエンス:回復力、抵抗力、再構成力(再生力)
折れない心を育てるレジリエンスの高め方 #1
2018年5月13日放送アキヒロさん
3
学んだ ネガティブな感情をポジティブに利用しよう
折れない心を育てるレジリエンスの高め方 #1
2018年5月13日放送Naokiさん
3
学んだ コンピテンシー:能力や特性、個性など
折れない心を育てるレジリエンスの高め方 #1
2018年5月13日放送美樹さん
3
学んだ ストレスや心が折れる経験はゼロにはならない。ストレスから生まれるネガティブな感情をコントロールする方法を学ぶのがレジリエンス、っていう認識で良いのかな…・
折れない心を育てるレジリエンスの高め方 #1
2018年5月13日放送裕一さん
2
学んだ こうやって、心について、いろいろな方々と考えたことがなかったので、落ち込んだときに、ふと今日の先生の言葉やタイムラインの言葉を思い出してみると、すこし解決できるような気がしました。ありがとうございます☆
折れない心を育てるレジリエンスの高め方 #1
2018年5月13日放送アキヒロさん
2
学んだ ネガティブな感情にも役割がある。それに気づき、ポジティブな形に持っていく
折れない心を育てるレジリエンスの高め方 #1
2018年5月13日放送絵理子さん
2
学んだ 恐れと向き合う
折れない心を育てるレジリエンスの高め方 #1
2018年5月13日放送大志さん
2
学んだ 菅原先生はビビった自分を客観的に評価
折れない心を育てるレジリエンスの高め方 #1
2018年5月13日放送大志さん
2
学んだ 日記はよさそう
折れない心を育てるレジリエンスの高め方 #1
2018年5月13日放送宏一さん
2
学んだ 刺激は選べないが、反応の選択は自由!
折れない心を育てるレジリエンスの高め方 #1
2018年5月13日放送由美さん
2
学んだ 書きだす事で客観視できる
折れない心を育てるレジリエンスの高め方 #1
2018年5月13日放送