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2023年12月13日 14:00 更新
人望が厚いと周囲とスムーズなコミュニケーションをとることができ、公私を問わずさまざまな場面で自分の価値を発揮しやすくなります。本稿では、人望が厚い人の特徴や人望を集めるメリット、その方法について詳しく解説していきます。
人望を得て周囲を惹きつけたい、尊敬されるポイントを知りたいと考える人はぜひご覧ください。
「人望」とは、多くの人がある人に対して寄せる尊敬や信頼・期待の心を指す言葉です。転じて「人望が厚い」とは、周囲から尊敬・信頼ができる人物として慕われ、高く評価されている状態を表します。
そのためこの言葉は、例えば「社長は彼の技術力の高さだけでなく、周囲からの人望の厚さも評価している」のように、組織の中でリーダーシップを発揮したり、一目おかれたりと良い人間関係を築いている人に対して使われます。
人望と似た意味を持つ言葉は他にもあります。ここでは、人望がある状態への理解を深めるために、①人徳、②信用、③名望の持つ意味について解説していきます。
「人徳(じんとく)」とは人に備わっている徳を意味する言葉で、「徳」とは、優れた品性や知性・人格のことです。ここから、優れた人柄で周囲から慕われている人に対して「皆を率いて難局を乗り越えられたのはひとえに部長の人徳のなせる業だ」などと表現します。
このように、人徳はある人に備わった品性・知性など内面に焦点を当てた言葉です。一方の人望は周囲から寄せられる信頼や尊敬を表現する言葉なので、両者の定義は異なるものの、人徳があると言われる人は人望も集めやすい関係にあると言えるでしょう。
「信用」には、①信じて受け入れること、②これまでの実績や状況から相手の未来の行動を信任すること、という意味があり、「言葉巧みな説明でつい相手を信用してしまった」、「彼とは長い取引の歴史があり信用している」といった使い方がされます。
「信用」には「人望」と異なり周囲からの尊敬といったニュアンスはありませんが、人望の厚い人は周囲から信頼されているため、言葉や行動が信用されやすい傾向にあります。
「名望(めいぼう)」とは名声と人望があることを指す言葉です。「名声」とは世間的に知られた良い評判のことなので、人望のみならず広く知られる実績や功績がある状態を意味します。
具体的には、「彼は長年にわたり地域経済の発展に貢献してきた名望家だ」のように、地域社会や政治などの分野で長く活躍し、それが周囲にも認知された人を表現する言葉として使われることが多いです。
人望があると、周囲から慕われリーダーシップを発揮しやすくなるなど、ビジネスシーンにおいてもさまざまなメリットがあります。以降では、人望の必要性についてビジネスの場面を想定した上で詳しく解説していきます。
人の悩みの大半は対人関係によるものだと言われるほど、常に他人と協調して良好な関係を築いていくのは難しいことです。しかし周囲からの人望が厚いと、コミュニケーションが活発化し、円滑な対人関係を築きやすくなります。
例えば人望がある人は基本的に周囲から好感を持たれているため、ちょっとしたすれ違いがあっても周りは「何か理由があるのではないか」と考え、誤解によるトラブルが生じにくくなります。また人柄への信頼から、何か問題があった場合の相談もされやすく、揉め事を回避しやすくなるのです。
人望は一朝一夕で築かれるものではなく、人を大切にしたり、真摯に向き合ったりすることの積み重ねで得られるものです。そのため、人望が厚いと周囲の人から信頼されるだけでなく、「この人の役に立ちたい」と思われるようになるため、周りと協力しながら物事を進めやすくなります。
また、人望の背景には土台となる信頼関係が強固に築かれているため、周囲は裏切られる心配をせず、安心して協力を申し出ることができます。
一般的に人は、尊敬する人や一目置いている人の意見・行動を価値があるものとみなし、それに共感したり、見習おうとしたりする傾向にあります。そのため人望が厚いと、多くの人に理想的な人物として好感を持たれ、周囲に影響を与えやすくなります。
実際に、同じ内容の意見でも誰が言うかで感じ方が変わり、慕っている人からのアドバイスであれば素直に受け入れられたという経験がある方も多いのではないでしょうか。このように、人望が厚い人の意見は参考にされやすく、リーダーシップも発揮しやすくなります。
ここからは人望が厚いとはどのような状態なのかを知るために、人望が厚い人の特徴を5つ紹介していきます。自分に当てはまる要素が少ないと感じる方は、後半で人望を集めるポイントもご紹介するので、合わせて参考にしてみてください。
好き嫌いやその時の感情、立場などに左右されず、誰に対しても公平に接することができる人は人望を得やすくなります。
例えば年齢や性別などによる偏見を持たずフラットに意見を取り入れたり、感情のムラなく常に同じ基準で人と接したりすると、周囲は人柄を信頼して本音でコミュニケーションを取れるようになります。また、このような態度は相手を一人の人間として尊重していることを示すものでもあるので、それを感じた人から好感も持たれやすくなるでしょう。
一般的に人は、自分を気にかけて大切にしてくれる人に好感を持ちます。そのため周囲の状況を正しく捉え、相手の立場や感情に配慮して行動するのが得意な人は、人望を得る傾向があります。
例えば、チームメンバーが困難な状況に直面した時、それに全く気が付かない、または気付いたとしても積極的に助けようとしない人は、周囲から尊敬と信頼を勝ち取るのは難しいでしょう。一方人望が厚い人は、周りの人のことをよく見ており、辛そうな人には声をかけたり適切にサポートしたりできるため、助けられた人やそれを見ていた人から一目置かれ、信頼が寄せられるようになるのです。
誠実で約束を遵守することは、人望が厚い人が持っている特徴の一つです。
ここまでも見てきたように、人望の背景には周囲からの尊敬と信頼があります。またそれは、仮に積み重ねていたものがあったとしても、約束を反故にしたり、私利私欲に走った行動をした場合には簡単に失われてしまうものです。
つまり人望が厚い人は、日常的に真心をもって人と接しモラルのある行動が取れているからこそ、周囲から高い評価が得られていると言えるでしょう。
人望が厚い人は、意見の相違があるシーンにおいても対立しすぎず、友好的なコミュニケーションが取れることが多いです。
例えばビジネスの場などでは、議論が深まるにつれ意見がぶつかることもあります。しかし人望が厚い人は、相手の視点や感情を理解し、多様な考えを受け入れることで建設的な話し合いをすることができます。
また、仮に上司と部下のような関係であっても一方的に意見を押し付けることはしないため、このような姿勢が円滑なコミュニケーションを可能にし、周囲との良好な関係性に繋がります。
トラブルや困難な状況に面しても前向きな姿勢を崩さず、乗り越えるための努力を惜しまない人は、周囲から尊敬され人望を得やすくなります。
このような人は、たとえ予期せぬ問題が発生した時でもうろたえず、チームを鼓舞しながら課題を解決に導くことができます。そして難局に負けない前向きでリーダーシップ溢れる様子は周囲に希望を与え、多くの人にとって憧れの対象となるでしょう。
ここまで、人望が厚い人の特徴を詳しく解説してきました。ここからは、反対に人望がない人がやってしまいがちな行動とその特徴をみていくことで、人望についての理解を更に深めていきましょう。
他人のことを思いやらず、自己中心的な思考や行動をする人は、周囲からの人望を失いやすいです。
例えば会社でいつも相手の意見を否定し、自分の案が通らないと不機嫌になる振る舞いをしていると、業務の生産性を落とし、周囲からも距離を置かれる可能性が高いです。他にも、チームの功績を自分の努力によるものと主張したり、逆に自分の失敗を誰かに押し付けたりすることなどが自己中心的な行動として挙げられます。
このような人に対して、周囲は「この人は自分のことしか考えていない」と不信感を持ち、表面上は当たり障りなく接しても、尊敬の念を持つことは無くなるでしょう。
信頼は人間関係の土台です。そのため、すぐに嘘をついたり約束を破ったりする人は、周囲から信頼されず、結果として人望を集めることもできません。
例えば、毎回聞こえのよい約束はするのに実現できなかったり、業務上のミスを意図的に隠したりなどすると、多くの人に迷惑をかけ、周囲から信頼できない人と見なされます。このような人は、人望を得るどころか敬遠されてしまうこともあるでしょう。
感情のコントロールができず、他人にネガティブな感情をぶつけてしまう人は他人から支持されにくく、人望を集めることができないでしょう。
例えば仕事の忙しさや責任感の重さからストレスを感じ、強い怒りや不安を周囲にぶつけてしまうと人々は困惑したり、迷惑に感じたりする可能性があります。このようなことが積み重なると、周りからは不安定な人だと認識され、信頼関係や人望を失うことにつながるでしょう。
自分の過ちを認めず、なんでも他人のせいにする人は人望を集めることが難しくなります。
例えば業績が不振な時に自分には問題がなく、部下のスキルの無さや怠惰な性格が原因であると発言するような上司の下では、部下は安心して働くことはできません。このように周りよりも自分を優先し、時には自分を守るために他人を貶めるような姿勢の人に対して、周囲は信用できない人だと警戒心を抱くでしょう。
先ほど人望がある人の特徴として「周囲に公平に接する」ことを挙げましたが、反対に相手の立場や地位によってコロコロと態度を変える人は人望を失いやすいです。
例えば目上の人には丁寧な態度で接していても後輩には横暴な態度を取ったり、意見が合わない相手を認めず攻撃的になったりすると、周囲は不信感を募らせます。そしてこのような態度を続けると、次第に自分の利益のために人を区別する人、不誠実で計算高い傾向のある人だと見なされ、周囲から警戒され、人望の獲得からは遠ざかってしまうのです。
周囲からの厚い人望を得るには、公平で誠実な振る舞いや頼りがいのある姿を通じて、周囲と良好な人間関係を築くことが重要です。
一方、身の回りに起きることを全てコントロールできない以上、常に理想通りに行動するのはとても難しいことでもあります。ここからは、その難しさをふまえ、人望が厚い人になるために役立つトレーニングを6点ご紹介します。ご自身の課題感に応じて参考にしてください。
ここまで解説してきたように、人望を得るには土台となる信頼関係の構築が重要です。
書籍『信頼学の教室(中谷地一也,2015,講談社現代新書)』によると、信頼とは①相手の能力への信頼、②相手の人柄(動機付け)への信頼、③目的の共有(価値の共有)が組み合わさることで成り立ちます。そのため、深い信頼関係を築くには本質的なコミュニケーションを通じて、相互に理解を深めることが大切だと言えるでしょう。
一方、信頼を得やすくなる振る舞いであれば、どんな人でもすぐに実行することができます。ここでは信頼を得やすくするテクニックとして、①にこやかに人と接すること、②適切に自己開示をすることをご紹介します。
心理学の世界に「フィーリンググッド効果」と呼ばれる法則があり、これによると人は心地よいと感じる環境にいると、その場にいる相手にも良い感情を抱く傾向があります。
Schooオリジナル授業『最短で信頼関係を築くための心理学』では、この効果を活用したコミュニケーションの方法として、笑顔や相槌を忘れずに話すことを紹介しています。笑顔や相槌は相手に対する敵意がないことや、大切に思っていることを示す意味があるため、相手に好印象をもたらすことができるのです。
このような姿勢で周囲の人と接することで、心の距離を近づけ、信頼関係を築きやすくできるでしょう。
人とコミュニケーションを取るときに、生い立ちや趣味・過去の失敗など自分に関するプライベートな情報を相手に開示することも、信頼を得るために大切な行動の一つです。
また、『最短で信頼関係を築くための心理学』にご登壇の岸正龍先生は、自己開示する場合のポイントとして自慢話や特技など自分を強く見せる話ではなく、失敗談など少し恥ずかしいと感じる話をすること、を挙げています。
適度に弱みを見せるのは相手への信頼を示す行為であり、同時に共感を得ることにもつながります。そのため、人はこのような自己開示をされると安心してコミュニケーションを取れるようになり、結果として信頼関係が築きやすくなるのです。
周囲から人望を得るには、周囲の出来事やそれによって湧く感情に振り回されず、安定的なコミュニケーションを取ることが大切です。
しかし感情は無意識的に湧き上がるものなので、完全に無くすことはできません。そのため『経営心理士が伝える 不安と怒りの抑制法』 にご登壇の藤田耕司先生は、湧き出た感情に論理的な思考でブレーキをかけ、適切なふるまいをすることが大切であると解説しています。
以降ではその具体的な方法として、人との良好な関係を壊す原因ともなりやすい、怒りと不安の2つの感情へのアプローチをご紹介します。
「怒り」は、爆発させればパワハラなどの問題にも発展しやすく、互いの信頼関係に傷をつけ、人望をなくす原因にもなりかねない感情です。
そこで、授業『仕事でも家庭でも活かしたい怒りのコントロールのコツ』では、怒りを適切にマネジメントする方法として、まずは怒りを客観視できるようになることが重要であると紹介しています。自分自身の怒りを客観視できるようになってはじめて、そもそも怒らないようにする方法や、怒りを落ち着かせる方法を考えられるようになるためです。
また、怒りを客観視するアプローチは複数ありますが、『価値観が多様な時代に学ぶ「アンガーマネジメント」のキホン』では感情が乱れた際に背後にある「マイルール(当たり前・~するべき・普通~だと思うこと)」に目を向ける方法を取り上げています。怒りを感じるきっかけとなる、自分の考え方や価値観を振り返ることで、何か起きた時でも理性を働かせて反射的に感情を爆発させることなく対処できるようになります。
不安の感情に適切に対処できるようになると精神的に安定し、周囲と良好な信頼関係を構築しやすくなります。
前提として、不安とは分からないものに対して湧きやすい感情です。そのため、Schoo授業『経営心理士が伝える 不安と怒りの抑制法』では、ストレスや問題の原因に直接的に働きかけて解消を目指す「問題焦点型コーピング」の手法で、不安の要因に真正面から向き合って対処することを紹介しています。
具体的には、不安を生じさせる条件は①将来の具体的なシミュレーションがないこと、②対応策が決まっていないこと、③最悪の展開に対する覚悟ができていないこと、のいずれかに分類されるため、上の画像のように①→②→③の順番で問題にアプローチしていきます。
これにより、不安が現実になった場合に自分の身に起こることややるべきことが具体的に考えられるようになるため、不確実な状況に対しても「不安に思うことではない」と捉えなおすことができるのです。
人とコミュニケーションを通じて相互理解を深め、人望を得ていくには傾聴力を高めることも大切です。
また聴くスキルについて、Schoo授業『聴く技術~リモート環境でもチームの心理的安全性を高める』では、「きく」という行為には①自分目線で判断を行う「聞く」と、②相手目線で話を受け止める「聴く」の2つの種類があると解説しています。そして相手との信頼関係を築く傾聴の実践には、この2つの違いを理解し、使い分けられるようになることが重要です。
例えば傾聴には相手への共感的理解が必要だと言われていますが、「聞く」姿勢における共感は「私もそう思う」「いいと思う」などの、聞き手の主観が入った共感です。そのためこの違いを押さえておかないと、自分と同じ意見を持つ相手にしか共感できない、という事態に陥るのです。
この他にも授業では関係作りに役立つ「聴く技術」を詳しく紹介していますので、関心のある方はぜひ動画もご覧ください。
先ほど人望が厚い人は周囲の人と公平に接する傾向があると紹介しました。そしてこのような振る舞いをするためには、無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)に気づき対処することが大切です。
前提として無意識の偏見とは、自分自身でも気が付かずに特定の人や団体などに対し、十分な根拠なしに偏った判断・意見等を持つことを指します。無意識の偏見は脳の働きによって引き起こされる「思い込み」であり、誰でも持っているものですが、人間関係に悪影響をもたらすことがあるのです。
Schoo授業『アンコンシャス・バイアス - 無意識の偏見』ではその対処方法として、無意識に感じたことを後から意識的に考える癖を身につけることを紹介しています。具体的な行動としては、以下の通りです。
人望がある人は、人によって態度を変えず、一方で思いやりのあるコミュニケーションが取れる特徴があると紹介してきました。そんなバランスの取れたコミュニケーションを取るためには、アサーティブコミュニケーションを身につけることもおすすめです。
アサーティブコミュニケーションとは、意見の押し付けも主張の我慢もせず、相手を尊重しながら自分の気持ちを伝えるコミュニケーションのことで、建設的な関係の構築に役立ちます。
アサーティブコミュニケーションをする方法として、Schoo授業『信頼関係を作るアサーティブな聞き方・話し方』では、以下の3ステップを踏まえて話をすることを紹介しています。
さらにこれらのステップを実践するにあたっては、短期的な目先のゴールだけではなく相手とどんな関係性を築きたいかなどの中長期の観点も入れることや、言葉尻だけでなく相手の本音を引き出すコミュニケーションを取ることなどが大切です。授業内では具体的な実践のコツも複数紹介していますので、関心のある方はぜひご覧ください。
EQとは、日本語では「心の知能指数(感情知能)」と言い、感情を認識し、意図的に選択し、目的を持って活用する能力のことです。EQを高めることで、思いやりを持って他人に接することができ、良好な人間関係の構築に繋がるため、人望との関係性も深いスキルです。
世界最大のEQ開発機関であるSix Secondsの「EQモデル」によると、EQは①自己認識・②自己管理・③自己の方向づけ、の3つの要素で構成されています。以降では3つの要素についてそれぞれ見ていくことで、EQの高め方を詳しく解説していきます。
画像引用:Schooオリジナル授業『感情知能EQでもっと賢く生きていく』
EQにおける「自己認識」とは、その時々の自分の感情を理解し、行動原理について認識することです。自己認識を深めると、人は曖昧なまま自分の中に留めていた感情や考えを他人に伝えることができるようになり、その結果、相手の率直な意見も引き出しやすくなります。
Schoo授業『「自分自身」をどこまで語れるか』にご登壇の宮竹直子先生は、自己認識を深めるためには、①自分の感情をどの程度語れるかを知ること、②自分が思わず感情的になってしまうパターンを追求すること、の2点が大切であると述べています。
授業では「目標」「期待」などさまざまな単語が書かれたカードを使って自分を表現する練習方法を紹介していますが、ツールを使わずとも、日々の言動を客観的に捉えるトレーニングをすることがスキルアップのポイントになります。
EQにおける「自己管理」とは、結果を見据えた思考・行動ができるということです。自己管理の力が高まると、感情のままに行動しそうになった時でも一度立ち止まり、ありたい姿を見据えた行動が取れるようになります。
このように自分の言動の良し悪しを考えた上で物事を実行できると、他者から信頼を集め、尊敬されるビジネスパーソンに成長できます。
Schoo授業『「自分が取るべき言動」は?』では自己管理の力を高めるポイントとして、以下の3つを紹介しています。
どれも自分の感情のコントロールや、人間関係の維持のためには重要な要素です。自己管理に課題を感じるという方は、意識して取り入れると良いでしょう。
EQにおける「自己の方向づけ」とは、自分の軸を持ち、周囲との調和を保った状態で理想の実現を目指すことです。自分の信念も他人の考えもバランスよく大切にし、尊重することは健全な人間関係の構築につながります。また、ぶれない信念や価値観を持てば、周囲から一目置かれやすくなるでしょう。
Schoo授業『ノーブルゴールの追求』では、「自己の方向づけ」のポイントとして以下の2点を紹介しています。
共感力の活用とは、周囲の人に対して意識的に共感を示すことです。共感力は多くの人が持っていますが、思いを口にするなど行動に移してはじめて、周囲の人は相手からの思いやりを感じることができます。
またノーブルゴールの追求とは、自分が周囲からどのような人間だと見られたいかを意識して、日々の選択をすることです。たとえば「いるだけで安心感を与える人」など、自分のありたい姿を明確にすることで、日々の行動や意思決定が理想の実現に近づいているのかを内省できるようになるのです。
ここからは人望が厚い人になるために役に立つ、Schooオリジナル授業をご紹介します。どの授業もセルフコントロール力を高め、人と良好な関係性を築くために必要なスキルを学べるので、ぜひご覧ください。
< コース紹介 >
本稿でもご紹介したように、人望が厚い人になるためには自分の感情を整えることが大切です。この授業では、特に経営やビジネスの現場で問題となりやすい「不安」と「怒り」にフォーカスし、抑制法について詳しく学ぶことができます。また、自分の感情だけでなく相手の感情を整える方法もご紹介しているので、人望に必要な要素を多く学ぶことが可能です。是非ご覧ください。
先生プロフィール
藤田 耕司(ふじた こうじ)
一般社団法人日本経営心理士協会 代表理事、経営コンサルタント、公認会計士、税理士、心理カウンセラー。2011年に監査法人トーマツを退職し、コンサルティング会社と会計事務所を設立。 年商300億円超の企業から個人事業主まで、のべ1,200件超の経営指導を行い、心理と数字の両面から経営改善を行う。経営心理学として体系化し、経営心理学の内容は企業や金融庁、日本銀行、マネジメントスクール、税理士会、大学などでも導入され、日経新聞、ダイヤモンド、PRESIDENTはじめ複数のメディアに取り上げられる。
< コース紹介 >
本コースでは人望がなくなってしまう原因となる感情の中でも、「怒り」に焦点を当て、改善していくための方法を知る授業です。累計100万部を突破した「怒らない技術」(フォレスト出版)シリーズの著者、嶋津良智先生に怒りの感情をコントロールするための方法を学び、人望が厚い人に近づきましょう。
先生プロフィール
嶋津 良智(しまづ よしのり)
人づくり、組織づくりに特化をした、スークール形式では日本一のビジネススクール『リーダーズアカデミー』を経営。IT系企業に入社後、トップセールスとなり、最年少営業部長に抜擢・就任3か月で担当部門の成績が全国No,1に。 現在は、講演・企業研修・コンサルティングを行う傍ら、顧問・社外役員として経営に参画。リーダー育成の専門家として世界15都市でビジネスセミナーを開催。延べ50000人以上のリーダー育成に携わる。 シリーズ100万部のベストセラー「怒らない技術」をはじめ、著書多数。
< コース紹介 >
コロナ禍も明けたとはいえ、一部仕事がリモート化したままという企業も少なくはありません。この授業ではリモート環境でもチームで信頼し合い、高い成果を上げるためにはどのようなコミュニケーションを図っていけばよいのかを学ぶことができます。チームやプロジェクトにおけるコミュニケーションに悩んでいる人や、1on1をより良いものに変えたいと考える方は是非ご覧ください。
先生プロフィール
櫻井 将(さくらい まさる)
新卒でワークスアプリケーションズに入社。新規営業にて社長賞を受賞後、人事総務部のマネージャーを経て、GCストーリーで営業・新規事業開発、健康経営を支援する子会社を担当。両社にてGPTW「働きがいのある会社」ランキングにてベストカンパニーを受賞。2017年2月よりエール株式会社に入社し、同年10月に代表取締役に就任。現在、慶應義塾大学大学院で「個人の幸せと組織の生産性の両立」についても研究中。
< コース紹介 >
人望が厚い人であると周囲から思われるためには、今までよりももう一歩踏み込んで相手と深く関わり、相手の本音を引き出したり、根本的な解決を成せるようになったりすることが重要です。人と本音で話し合うためのアサーティブな考え方とコミュニケーション術を、是非Schooで学びませんか。
先生プロフィール
森田 汐生(もりた しおむ)
一橋大学在学中、イギリス滞在中にアサーティブに出会う。社会福祉士の資格を取得後、渡英先でソーシャルワーカーとして勤務。帰国後、2004年にNPO法人アサーティブジャパンを設立。多様な個人がお互いに誠実で対等な人間関係を築くことを目的に「アサーティブ」を伝える仕事を続けて20年、全国のトレーナーと共に、年間2万人を超える方々にアサーティブの研修・講演をしている。
< コース紹介 >
本稿ではEQを高めることで人と円滑にコミュニケーションが取れるようになり、人望を集めることもできるようになることをご紹介しました。近年、EQは多くの企業でも重視されている能力です。また、このスキルは後天的に伸ばすことができるため、社会人になっても学び甲斐のあるスキルであるといえます。記事内では説明しきれなかったEQの具体的な伸ばし方も詳しく解説しているので、是非合わせてご覧ください。
先生プロフィール
宮竹 直子(みやたけ なおこ)
株式会社ジェーシービー入社後プレミアム会員専用の電話応対窓口を立ち上げや人事部で採用と人材育成に携わる。その後、品質管理部長、執行役員コミュニケーションセンター部長、関連会社代表取締役社長に。2013年に独立し株式会社感性労働研究所の代表となる。6seconds認定EQプラクティショナー、同SEI EQアセッサー。一般財団法人女性労働協会評議員/公益財団法人日本電信電話ユーザ協会認定講師/オーデリック 株式会社社外取締役/株式会社ライフコーポレーション社外監査役
本稿では、人望が厚い人やそうでない人の特徴について説明するとともに、人望が厚くなるための方法についても詳しく解説してきました。
人望があると、周囲の人から慕われたり信頼されたりと、どんな人との付き合いもより良いものに変わります。ここで紹介した要素を参考に、ビジネスの場で活躍できる人を目指しましょう。
Schooでは人望が厚い人になる方法をはじめとする、ビジネスで役立つソフトスキルや、ハードスキルが月額980円で学び放題です。多くの企業でも導入されているので、安心してお使いいただけます。是非活用してみてくださいね。