パーソルキャリア株式会社(旧:株式会社インテリジェンス)にてキャリアアドバイザーとして約2000名のエンジニアに転職支援サービスを提供。 2010年よりマネジャーとしてキャリアアドバイザー育成、面接力UP講座の講師、各企業の採用イベントでの講演等に従事。 現在は法人営業としてIT・インターネット業界の法人のお客様に向け、採用競争力向上に貢献すべく奮闘中。 所有資格:国家資格キャリアコンサルタント/米国CCE.Inc認定 GCDF-japanキャリアカウンセラー
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2024年6月25日 15:48 更新
定量評価とは、データを数値化して客観的に評価を行うことを指します。 企業における市場調査や統計数などは、定量評価の対象になります。数字で評価を表すことができるため、達成できたかが明瞭でわかりやすい点が特徴です。そのため、従業員が納得しやすいという点で評価しやすいものになります。
定性的な評価と定量評価は、評価を下す際は組み合わせて、総合的に評価することが理想とされています。どちらの評価が優れているというわけではなく、両方の目標を組み合わせることで、より正確な評価が実現するからです。よって相互に補充しあえるように、うまく取り入れることが大切です。
定量評価とは異なり、数字で表せない評価が定性評価となります。定性評価は人間性や業務への態度、コミュニケーションのやり取りの仕方などが対象になります。定量評価は客観性的に数値で計測できる指標をもとに判断できますが、定性評価は数字では表すことのできないものを評価するため、評価項目を広く設定できるところが大きな違いになります。
こちらでは、定量評価のメリットについてご紹介します。定量評価を行うことで多くのメリットを享受することができます。定量評価を導入しようか検討されている方は参考にしてください。
定量評価では数値で測った材料から評価するため、評価結果が明確で簡潔なところがメリットとして挙げられます。管理職など結果が求められる方を評価するのに向いており、目標達成できたかどうか、一目瞭然のため評価される側も納得できる評価となります。
定量評価は数値化できるため、より客観的な評価ができます。そのため、人事部の負担も少なく、従業員ごとの違いも明瞭に把握できるのがメリットです。
数値化できるものは目標達成率や社内順位として評価できるので、社員間の競争を促しやすいところがメリットになります。健全な社内競争も生まれてくれば、生産性の向上にも繋がることが予想されます。
定量評価を実施して評価が数値化でき、それが給与や賞与に反映されるようになると、よりモチベーションが上がり、目標や指標も達成しやすくなります。
定量評価のデメリットにも目を向けてみましょう。定量評価を行うことでメリットも存在しますが、デメリットも把握しておくことをおすすめします。デメリットを把握せずに導入してしまうと、トラブルに発展してしまう可能性が高まるため注意が必要です。
定量評価は数字のみを評価するため、数字にできない目標達成までのプロセスや努力は対象になりません。本人の適性や目に見えない努力、本人の意欲などは除外されるので、評価結果も偏重しやすくなる傾向にあるところがデメリットです。また数値だけを評価すると、ノルマのような捉え方に陥り、結果主義へと大きく変化してしまう懸念があります。
看護師や保育士、事務・技術職などの職種では、数値化できる該当項目が少ないため、評価を下すのが難しくなります。定量化しにくい業務内容がメインですので、評価という数値になかなか落とし込むことに悩むことが多い点がデメリットになります。
定量評価を導入するためにはポイントがあります。ここでは2つご紹介します。定量評価を上手く導入するためには、適切な目標設定が大切になります。目標作成においては活用できるSMARTの法則を使い設定をはじめていきましょう。
社員にとって目標数値を設定する場合は、高すぎず低すぎない適正な目標を掲げる点がポイントになります。実現する可能性の低い目標を掲げてしまうと社員のモチベーションも上がらず、低すぎると十分な実力を発揮できないことが考えられます。このような状態になってしまわないためにも、どのような形で会社に貢献して欲しいか具体化して設定する必要があります。管理職や経営者の方は、過去にどれだけの力を発揮できたのか、評価を下す前に調査したり参考にすると良い結果を導けるはずです。
社員のために3ヶ月に1度くらいの頻度で面談といったフィードバックの機会を設けることもポイントになります。面談では社員との対話ですり合わせを行い、目標数値の設定や変更を行います。この際に社員のパフォーマンスにおける率直な思いを伝える機会を作ることも大切です。
パフォーマンスが上がっていない社員に対しては、特に重要になります。そのため人事部と社員がお互い感じていることを明確にすり合わせ、改善に前向きな姿勢が求められます。定量評価を導入するためには日頃のコミュニケーションや信頼関係の構築が影響します。フィードバックは相手を否定するものではなく、今より良くなってほしいという相手への配慮を元に進めていくことが重要です。
定量評価は数値で目標を設定を行うため一見簡素に思われがちですが、定量評価を上手に取り入れるためには、その性質を把握した指標の設定を行う必要があります。ここでは、定量評価における指標の設定方法についてご紹介します。
定量評価にあたっては指標として取り組む回数や、かかった時間を数字にしてカウントする方法があります。具体的には、研修を受けた回数や作業にかけた時間など、新入社員のように経験の浅い従業員や、人事や総務など間接業務に携わる従業員の業績を定量的に評価したい場合に有効でしょう。
自分が婉曲的に関わった他の社員の行動の割合や回数を、指標とする方法もあります。企業での管理者を定量的に評価するにあたって、部下の行動した回数や率などを指標とするものです。具体的には、研修の参加率や資格保有者数、部門別目標などが該当します。
企業では導入したアンケートやサーベイを元にした結果を、定量的指標とする方法です。社員と組織の環境改善を目的として実施する、従業員満足度を測るためのアンケート調査で、具体的には研修満足度や配属先の社員満足度、管理職への満足度が該当します。
社員は定量評価そのものに意味合いを見出すことができなければ、モチベーションは低下し、組織としての生産性も落ちてしまうといった事態に陥ってしまうことが予想できます。そうならないためにも、定量評価に対する注意点を把握していく必要があります。
売上額や販売総数など、明確な指標をもって評価を実施する定量評価において、社員に設定される目標の設定には注意が必要です。会社や社員個人の成長を重視するあまり、能力に見合わない高すぎる目標を設定してしまうと、達成に現実味がなく、社員のモチベーション低下を招きかねません。定量評価を適切に実施するためには、社員個人のスキルや能力はもちろん、所属する組織の状況などを踏まえて、成長を重ねることで達成し得る目標を設定することが重要です。
KPIは目標を達成するために敷かれる中間的な指標のことです。組織が達成しなくてはならない売上高などに対して、目標に対する到達の度合いを評価する指標を指します。KGIとは最終目標のことで、重要目標達成指標を示します。KPIは、KGIの達成に向けてクリアしていくべき要素となります。そのためKPIの設定によって、KGI達成までのプロセスを明確にしておくことがポイントになります。 定量評価においては、指標となる数値を明確に設定し基準を設けることが重要です。KGIとKPIからブレクダウンする形で社員の個人目標を設定しなければ、達成に向けて必要な基準をクリアできているかについて定量的に測ることができなくなってしまうため注意が必要です。
著名な経営思想家ピーター・ドラッカーが提唱した、組織における目標管理制度(MBO)は、組織への貢献と自己成長の2つが達成できる個人目標を設定し、その達成度合いによって評価を行う制度になります。目標管理は決められた目標の達成ではなく、社員自らが設定した望ましい目標を、上司がその適正度を確認して組織目標と照らし合わせながら達成に向けてサポートしていく事です。
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Schooは汎用的なビジネススキルからDXやAIのような最先端のスキルまで、9,000本以上の講座を取り揃えております。この章では、人事評価に関する授業を紹介いたします。
この授業では、主に係長、課長などのミドル向けマネジメントにかかわっている管理職の方を対象に人事考課や査定のフィードバックについて学びます。 管理職で組織をリードしなければいけないが、部下が主体性を発揮しない、一体感がうまれない、部下との間に壁を感じるなどの課題意識を持った人たち向けに、戦略や方針を実行する上で、その下地となるチームの土壌をどのように形づくっていくのか、成果を出していくための上司の在り方にフォーカスをしながら、組織に対するアプローチ方法について学んでいきたいと思います。 講師として登壇するのは、ご自身も総勢150人のメンバーマネジメントをするパーソルキャリア株式会社の柿内先生です。
※研修・人材育成担当者限定 10日間の無料デモアカウント配布中。対象は研修・人材育成のご担当者に限ります。
この授業では適切な目標設定やその具体的な手法、フレームワークについて学びます。 講師には人材開発領域にてプロコーチとして活躍される大坂谷 勇輝氏(㈱MEXUS 代表コーチ/㈱LEBEN CAREER 代表取締役)を迎えし、全4回にわたり授業を届けます。
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基準に沿って従業員を評価して生産性を上げ、その先に企業の業績アップを目指すことが目的である「人事評価制度」。終身雇用が崩壊し、働き方の多様性も広がる中で、多くの企業が従業員が納得する制度は何か、試行錯誤しているのではないでしょうか。本来であれば、各企業によってミッションやビジョンが異なり、従業員に求めるスタンスが異なってくることから企業ごとに評価制度のカラーがあってもおかしくありませんが、グレードの設計や賞与の分配といった各論ばかりに目がいきがちです。 本授業では、このような具体的な指標を設計する前に必要な、「自社ならではの評価制度」の考え方と、制度を運用していく時に意識しておきたいポイントについて学んでいきます。
人事評価に”自社の基準”はあるか〜設計思想の考え方から運用まで考えるを無料視聴する
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定量評価は数値化できる目標設定のため、その性質をしっかり把握した上で、使いこなしていく必要性があります。現代の企業を取り巻く環境は日々変化しています。今一度評価を見つめなおすことができると、会社の発展にもつながるでしょう。
▼【無料】MBO・OKR・KPI~働きがいと成果を同時に実現する人材マネジメントの原則|ウェビナー見逃し配信中
組織マネジメントや目標設計、人事評価についてのウェビナーアーカイブです。20年以上、人事領域を専門分野としてきた実践経験を活かし、人事制度設計、組織開発支援、人事顧問、書籍、人事塾などによって、企業の人事を支援している、株式会社壺中天の代表である坪谷氏をお招きし、働きがいと成果を同時に実現する人材マネジメントについてお話しを伺います。